院長Blog
脂肪肝について
先日新聞に脂肪肝についての記事が掲載されていたので、少し調べてみました。
船内クリニックでは藤井寺市羽曳野市からの特定健診受診者がおられ、中でも肝機能や中性脂肪が高い方には脂肪肝のお話をさせていただいております。
脂肪肝とは肝臓に中性脂肪が蓄積する状態をいいます。
肝臓でアルコールが分解されるときに中性脂肪が産生されます。過剰に産生されると肝臓に蓄積し脂肪肝となります。
そのためアルコールの飲みすぎ(アルコール性脂肪肝)の人に多い病気と思われていたのですが、最近あまりお酒を飲まない人にも見られるようになってきました(非アルコール性脂肪肝)。
肥満の人や糖尿病など脂質や糖質を多くとる人が運動不足になるとエネルギーの出入りのバランスが崩れ、余った糖質が中性脂肪となり肝臓にたまり、脂肪肝となります。ただこの脂肪肝で済めばよいのですが、中には炎症を起こし、肝臓の線維化が起こり、非アルコール性脂肪肝炎となります。
さらに進行すると肝硬変、肝がんへと進展していきます。
予防治療としては、食べ過ぎない、適度な運動、適正体重の維持、節酒節煙、脂肪糖質の摂取制限、栄養バランスの整った食事を心がけてください。そして定期的に健康診断を受けて、異常の有無の早期発見に努めてください。
脂肪肝から肝硬変や肝がんに進行するリスクを見分ける方法の一つとして、FIB-4インデックスというのがあります。GOT、GPT、血小板数、年齢から計算式で算出しますが、計算式が煩雑なのでパソコン、スマホでFIB-4インデックスを検索すると、数値を入れるだけで自動で計算されますので、試してみてはいかがでしょうか。