院長Blog
女性の肥満とやせについて
先日 女性の肥満とやせについてお話を聞いてきました
まず 初経についてですが 体脂肪率で22~24%でないと月経が始まらないとのことでやせの人は脂肪が少ないため月経の初来が遅れたり月経不順になることが多いようです。
また 肥満者の中で月経異常者や不妊患者さんの率は普通の人の約6倍にもなりBMIで言うと22~23の人が一番月経異常者が少ないとのことでした。
糖尿病や内臓脂肪型肥満(メタボ)の人はホルモン的な変化で体のインシュリン抵抗性が増し高アンドロゲン(男性ホルモン)状態になるため月経異常が起こりやすくなります。減量することによりこのホルモン異常状態は解消されます。
逆にやせについてですが 最近はやせ願望が強く妊娠中においても体重増加を良しとしないため低栄養状態となり胎児の体重増加が悪く10人に1人が2500g以下の低出生体重児を分娩されています。外国の文献によりますと 低出生体重児は胎内の低栄養状態により胎児の諸臓器が発育不全となりそのため腎臓の発育が悪く高血圧症や腎疾患をお越しやすくなったり 母胎内低栄養状態がストレスとなり将来糖尿病を発症したり肥満となるいわゆるメタボリック症候群になることがデータで示されております。
閉経後の肥満に関しては閉経後の女性ホルモンの低下に伴いグルココルチコイドというホルモンが増加し内臓脂肪の増加が起こります。それにより心血管疾患の増加や子宮体がんの増加につながります。
結論として 女性は生涯にわたり適正な体格を保つことが健康においての重大な要素とのことでした